『あの子は3だな』
『このチームは3.5だな』
聞く人の受けとり方によっては不快になってもおかしくない話し。
その人はサッカーチームや選手を評価する時に学校で言う
『五段階評価』
をするのである。
柔らかい言い方をする時もあるが
例→
3.5は中の上
4は上の下
本質は同じである。
人生経験を積み重ねて来たのか、その言い回しに慣れたのかは分からないが、最近はその様な評価を基準に指導を考えた方が
『しっくり』
来る様になった。
指導を始めた頃、私の指導を見て
『普通だな』
と言われたことがあるが、その時はムッとしたものだ。
ただ、評価してくれた人が現湘南ベルマーレの前身、フジタ工業SCの監督さんで、当時コーチをしていたチームのアドバイザーをされていた人。
私もまだ駆け出しの頃。
当時の監督には
『駆け出しの今の実力を普通と言われたのだから喜ぶべきだ』
と言われたのを思い出す。
『おまえは選手のモチベーションを上げるのが上手い』
『子供の話を聞きながらやるスタイルでいいコーチだ』
と評価されたのも今の自分の基礎になっている部分でもある。
『おまえはコーチとしては1流かもしれないが、社会人としては4流だ』
と厳しく評価された時もある(これはまた別の人に)
でもそれらは今の自分の糧になっていて、基準になっている事も間違いない事実だ。
私は自身に評価を下される事は嫌いではない。
寧ろ、周りの人からその様に言われる自分で有り続けたいと思っている。
それは何故か
そこはハッキリ分かっている。
『本気』
だからである。
自分が何者でもない。
普通の人間だと言う事は理解しているつもりだ。
でも、サッカーに対しては本気なのだ。
そして普通以下だった学生時代から、社会人になり、サッカーを通じて成長し、普通になれた。
無論、自分の努力だけではないが。
最初はボランティアコーチだった自分がやがて、プロの指導者としてチームを持たせて頂いて、日々の活動に励んでいる。
即ち成長し続けていると言う証なのである。
ただ頑張っただけでは成長は出来ない。
自分だけでも何かを続ける事は不可能。
ただ、
『本気』
であれば、成長し続けていく事は出来ると思う。
うちの子供達に、4や5に近い素質を持った子がゴロゴロいる。
ある意味羨ましい。
私は2の素質しかない選手だったから。
でも努力で4になれた。
1人の人間としても
1とか2のレベルだったと思うが今は3になれた。
フォルマーレは最初から3以上の選手ばかりだ。
これからの努力しだいで4にはみんななれる。
4の子は、ここから先は大変だと思うけど5になれる可能性子もいると思う。
全ては
『今』
からの努力しだいである。
自分の評価に耳を傾けよう。
信頼のおける人の評価を。
そして沢山の人の評価を。
きっと見えてくる事があります。