【厳しく指導して下さい】
指導者を始めてから保護者から良く言われる言葉。
【うちの子に優しく指導して下さい】
と言われたことは実は一度もない。
一度も…
今までざっと三千人は指導して来たと思うが、 自分の子供について、厳しく指導しろとは言うが優しく指導してくれと頼まれたことは全くないんです。
私は【厳しく】しか指導された経験がない。
それこそ小学生時代から。
それは時代的な背景もありますが、私が悪ガキでどうしようもなかったので仕方なし(笑)
高校生時にはチームメートに泡を吹いたり、血を吐いたりする光景は何度も見てきた。
今の時代なら大変な騒ぎになってるだろう。
80人居た部員が半年後に30人になり卒業時には何と8人(笑)
今や笑い話だが当時は壮絶でしたね。
ベンチを担ぎながら試合に負けた後グランドを一時間走らされたり、練習前に20キロ走るとか当たり前。
尚且つ先輩からのしごきがある。
理不尽、非科学的極まりない(笑)
まあこれも今の時代では有り得ないだろうが連帯責任で同学年の仲間からリンチをくらった事もある。
グランドに正座させられ(私は膝を故障していた)顔面や身体を先輩から蹴られる、放置されるってのも(良いと言うまで正座をやめるとまたリンチを食らう)
あったな。
リンチが続いて終電が無くなり線路を歩いて帰った事もある(信じられないだろうが)
私はそれでも1年時から試合に出られたから良かったが出られない選手はそりゃ辞めるわな。
調子が悪くても試合に出られたので。
同学年にすら序列がある厳しい世界だった。
それなのに先輩は神様と言う矛盾(笑)
仲の良かった仲間はみんな辞めた。
学校を辞めたやつもいる。
でもそんな中で生き残った自分を強いとは思えない。
厳しさを経験したから我慢が出来るとか忍耐強くなったとかも思わない。
ただ社会ってのを学んだとは感じるし、理不尽が普通と感じるようにはなった。
また、厳しさが何に繋がるかが重要だと思うが、厳しさが強さに繋がる事はなかった。
ここで話している厳しさからはね…
ただこれらはやり過ぎだが、(書いたのはほんの一部ですけど)今の子に必要な部分もある様な気がしている。
自分なりに昔ながらの厳しさを最近の活動で形を変えて出してみてるが、意外な程効果が見られる。
理不尽さを学び、急成長する子が出てきているのだ。
無論、理不尽さに負けてしまう子もいる。
努力を人が見ているなんて嘘っぱちな話だ。
結局は努力を通して身につけた何かを自分が感じて自信を持つ、身についた部分が試合で通用して結果に現れるからまたやる気も出て、それが他人に良く映るだけなのである。
結局は自分なのだ。
1人1人が自分を大切に、自分に真摯に向き合うことが、ひたむきにプレーする事がチームプレーになる。
鼻っからチームプレー、チーム戦術ありきなんでナンセンスだ。
さて、今日も厳しく指導しますかね(^_^)v